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分子生命科学Ⅲ 第1回

  • 講師:饗場篤
  • 参考文献:Neuroscience: Exploring the Brain, 3rd Edition
  • 参考文献:Principles of Neurobiology
  • 参考文献:カラー版 神経科学 −脳の探求−

講義概要

この授業最大の目的は、「将来僕らが脳を対象とすることになった時に敷居を低くする」こと。

# タイトル 内容 日付
1 神経系の構造と機能
  • 中枢神経系の構造・機能
  • 末梢神経系の構造・機能
  • 9/26,10/3
    2 感覚神経系
  • 感覚系の構成
  • 体性感覚系
  • 視覚系(末梢視覚系・平衡感覚系)
  • 聴覚と平衡感覚(聴覚系・平衡感覚系)
  • 化学感覚系(嗅覚系・味覚系)
  • 10/10,17,24,31
    3 運動系
  • 脊髄による運動制御
  • 脳による運動制御
  • 11/14,21
    4 脳と行動の化学的制御 11/28
    5 摂食行動 12/12
    6 脳のリズムと睡眠
  • 脳波
  • 睡眠
  • 概日リズム
  • 12/19
    7 精神疾患
  • 統合失調症
  • 感情障害
  • 不安障害
  • 12/26
    8 神経変性疾患
  • アルツハイマー病
  • パーキンソン病
  • ALS
  • 1/9

    神経系の構造と機能(1)

    神経系の機能的構成

    神経系は、感覚系、統合系、運動系の3つに分けることができる。

    感覚系は、感覚器で何かを感じると、が神経細胞の末端に流れ込み、が上がり、電気的なシグナルとしてにこの入力を伝える。

    運動系は、逆向きで、脳の運動野からのシグナルが末梢神経系に伝わる。

    神経系の構成成分

  • slide13

    ニューロン(neuron)

    slide14

    極性のある細胞で、、、からなり、(ほとんどの場合)を発生する。

    膝蓋腱反射(knee-jerk reflex)

    ニューロンがどのように神経回路に含まれているか、を示す良い例。

    医師が膝蓋骨の下の腱を軽く叩くと、大腿四頭筋が伸ばされ、その信号が脊髄まで伝わる。この信号が脊髄で運動ニューロンに直結しており、運動ニューロンが発火して少し離れた部分の筋肉を収縮させる。その反動で足が上がる。

    グリア細胞(glia cells)

    • グリア細胞はニューロン(ヒトでは \(1\)-\(2\times10^{11}\) 個)の \(3\)-\(10\) 倍(マウスだと同数程度)存在し、脳の体積の約半分を占める。
    • 長い軸索と興奮性膜を特徴とするニューロンに対して、グリア細胞の突起は細胞体の周辺に留まり、活動電位を発生しない。
    • ニューロンの生存や発達、機能発言のための液性環境維持と代謝的支援、神経伝達の調節等を行なっている。

    と、ニューロンの補助的な役割だと今までは考えられていたが、最近ではもっと積極的な意味があるのでは無いかと研究されている。

    中枢神経系のグリア細胞が下の4種からなる。

    アストロサイト(astrocyte)の機能

    • を形成してがんが脳に転移しないように防御したりしている。
    • 神経伝達物質の最取り込み(神経伝達物質が出てすぐに取り込まないと、麻薬や覚せい剤のような影響が出てしまう。)。

    オリゴデンドロサイト(oligodendrocyte)

    において、髄鞘(ミエリン・myelin)を形成する。(末梢ではが髄鞘を形成する。)

    上衣細胞(ependymal cells) ミクログリア(microglia)
    slide21 slide22
    上衣細胞は脳室と脊髄中心管を覆う一層の上皮性細胞で、脳を脳脊髄液から遮断する(脳脊髄液脳関門(cerebro-spinal fluid brain barrier)) ミクログリアは損傷に際して活性化する脳内の免疫性細胞で貪食能を持つ。アストログリア、オリゴデンドロサイト、上衣細胞が由来なのに対し、ミクログリアは由来である。

    脳の構造

    哺乳動物の脳は、ほぼ共通の構造を持っている。ヒトの特徴は、連合野が広いということである。

    解剖学用語

    解剖学用語 解剖学的切断面
    slide30 slide31

    神経系の構成

    slide33
    • 中枢神経系(CNS: central nervous system)
      • 脳(brain)
        • 大脳(cerebrum)
        • 小脳(cerebellum)
        • 脳幹(brain stem)
      • 脊髄(spinal cord)
    • 末梢神経系(PNS: peripheral nervous system)
      • 体性神経系(somatic nervous system)
        • 脳神経(cranial nerve)
        • 脊髄神経(spinal nerve)
      • 自律神経系(autonomic nervous system)

    小脳(cerebellum)

    • 脳幹(延髄・橋・中脳・間脳)の背後に位置する。
    • 大脳や脊髄と広範な連絡を持つ運動制御中枢
    • 言語や思考などの高次脳機能に関与
    • 小脳の側の身体の運動に関与

    脳幹(brain stem)

    • 間脳→中脳→橋→延髄からなり、上方で間脳に、下方で脊髄に連なる(狭義では間脳を含めない)。
    • 大脳から脊髄・小脳への情報、逆に脊髄・小脳から大脳への情報を中継
    • 呼吸、意識、体温調節等の生命維持機能を制御(大脳・小脳の損傷では生存できるが、脳幹の損傷は通常早急な死に至る)

    錐体交叉

    slide37

    脳の運動ニューロンの軸索が延髄の後ろで一旦交叉()して反対側にいっているから、反対側の機能がうまく制限できなくなる。

    一方では同側なので、そのようなことは起こらない。

    脊髄(spinal cord)

    • 脊髄は脊柱管にあり、延髄に続いて錐体交叉下端より始まり、脊髄円錐にて終わる。
    • 皮膚・関節・筋肉から脳への情報、逆に脳からの情報を伝える主経路
    • 末梢神経の脊髄神経で身体と通ずる。
    • 脊髄に入る情報を運ぶ軸索はに含まれ、脊髄から出ていく情報を運ぶ軸索はに含まれる。

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    Published
    Sep 26, 2019
    Last Updated
    Sep 26, 2019
    Category
    分子生命科学Ⅲ
    Tags
    • 3A 127
    • 分子生命科学Ⅲ 14
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