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細胞分子生物学Ⅰ 第2回

第2回 2019/4/17

  • 講師:山田 貴富
  • 参考書:遺伝子の分子生物学 第7版 pp.209-256
  • 参考書:細胞の分子生物学 第5版 pp.210-219, pp.233-245
  • 参考書:実験医学増刊 染色体の新常識
  • 参考書:染色体と細胞核のダイナミクス
  • 参考書:自己変革するDNA

講義概要とキーワード

  1. ヌクレオソームの構造と特徴
    1. ヌクレオソームとは
      • 構成因子
      • 形成過程
      • キーワード:ヒストン・静電的相互作用・ヒストンシャペロン
    2. ヌクレオソーム構造の特徴
      • ヒストンとDNAの結合の詳細
      • ヒストンテールの位置
      • キーワード:塩基配列の特異性
    3. ヌクレオソーム構造の観察
      • 電子顕微鏡
      • Micrococcal Nucleaseによる消化
  2. 染色体の構造と特徴
    1. Chromosome Conformation Capture(3C)法とHi-C
      • 方法の概要
      • 結果の解釈の仕方
      • Hi-Cで観察できる染色体高次構造
      • TADやループ構造の意義
      • キーワード:ヒートマップ・コンパートメント・TAD・ループ
    2. コヒーシンとコンデンシン
      • 基本的な役割
      • コヒーシンと染色体構造制御
      • (アフリカツメガエル卵抽出液を利用した分裂期染色体の再構成)
      • コンデンシンと染色体構造制御
      • キーワード:CTCF・姉妹染色分体の合着・分裂期染色体の染色体凝縮・トポイソメラーゼ

小テスト

# 問題 解答
1 次の要素のそれぞれについて、ヒストンとDNAが相互作用してヌクレオソームが形成される際の役割を答えて下さい。
1.1 DNAの塩基配列 DNAとヒストンの接触箇所は14あり、すべて副溝だが、塩基配列に特異的ではない。
1.2 ヒストンタンパク質の塩基性 DNAは酸性なので、結合が強くなる(安定性を増す)。
1.3 ヒストンシャペロン ヒストンに結合してヌクレオソーム形成を促進するシャペロン(他のタンパク質分子が正しい折りたたみ(フォールディング)をして機能を獲得するのを助けるタンパク質)のこと。酸性アミノ酸に富み、塩基性のヒストンと結合してその凝集を抑制する。
2 近年のHi-C解析に基づいて提唱されている染色体高次構造としてTAD、ループ、コンパートメントがあります。
2.1 これらを規模の小さくなる順に並べてください。 (大きい)コンパートメント>TAD>ループ(小さい)
2.2 染色体が高次構造をとる意義をまとめてください。 一例を挙げる。特異的なエンハンサーは、その多くが標的となるプロモーターから離れているので、このエンハンサーとプロモーターとの長距離の相互作用には染色体の高次構造のダイナミックな変化が必要である。
3 コヒーシンとコンデンシンについて染色体高次構造構築に関わる機能を簡潔にまとめてください。 コヒーシンは、リング構造を用いて姉妹染色体の間を接着する。コンデンシンは体細胞分裂期の染色体の凝縮を制御する。

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Published
Apr 17, 2019
Last Updated
Apr 17, 2019
Category
細胞分子生物学Ⅰ
Tags
  • 3S 95
  • 細胞分子生物学Ⅰ 14
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