前半:相澤先生
- 被写界深度について説明せよ。
- 焦点距離28mm と35mm の同一口径のレンズがある。像面の明るさを比較せよ。
- コサイン4 乗則とは何か説明せよ。
- 遠点から近点までの実用上ピントが合っていると判断できる距離範囲のこと。レンズ主点 \(O\) から距離 \(a\) の位置の被写体 \(A\) ni
以下の三つのフィルタについて説明せよ。必要に応じて数式での表現も行うこと。
- LoGフィルタ
- バイラテラルフィルタ
- ノンローカルミーンフィルタ
入力信号 \(x(t)\)、\(x(t)\) を入力するシステム \(h(\tau)\)、観測信号 \(y(t)\)、出力観測時に相加的に加えられるノイズ \(n(t)\) として、そのフーリエ変換を \(X(\omega),H(\omega),Y(\omega),N(\omega)\) とする。\(h(\tau)\) は既知とする。出力 \(y(t)\) から \(x(t)\) を推定したい。以下の問題に答えよ。
- \(Y(\omega)\) と \(X(\omega)\) の関係を書け。
- 逆フィルタを用いて \(y\) から \(x\) を求める手法を説明せよ。
- 2の手法を用いる際に突き当たる問題はどのようなものが考えられるか。
- ウィーナフィルタを用いて \(y\) から \(x\) を求める手法の原理を説明せよ。
- ウィーナフィルタの式を導け(フーリエ形式でよい)。
画像が劣化した過程を逆にたどる処理を行うと、ボケやブレのある画像を復元することができる。
ここで、¬ボケやブレが、原画像に空間フィルタリング処理を施した結果生じた¬と考えると、劣化した画像 \(g(x,y)\) は、原画像 \(f(x,y)\) およびフィルタ関数 \(h(x,y)\) を用いて、以下のたたみ込み積分によって表される。
なお、たたみ込み積分のフーリエ変換の性質から、これらを周波数領域における関係性になおす(フーリエ変換する)と、
と表せる。\(h(x,y)\) が既知であれば、¬逆フィルタ(inverse filter)\(K_{inv}(u,v)\)¬ は、
と簡単に表せ、これを \(G(u,v)\) にかけ、フーリエ逆変換すれば、原画像の復元画像 \(f(x,y)\) を得ることができることになる。
- ノイズが出力観測時に相加的に加えられるため、
$$Y(\omega) = X(\omega)H(\omega) + N(\omega)$$
- 1の式から、逆フィルタ \(K_{inv}(\omega)\) を適当に求める。(ノイズ \(N(\omega)\) がないと仮定すれば、\(K_{inv}(\omega)=1/H(\omega)\))
これを \(G(\omega)\) にかけて、フーリエ逆変換を施せば、元画像 \(x\) が得られる。これらをまとめると、以下で表せる。
$$y(t)\underset{\text{Fourier transform}}{\Longrightarrow} Y(\omega)\underset{K_{inv}(\omega)}{\Longrightarrow} X(\omega)\underset{\text{Inverse fourier transform}}{\Longrightarrow} x(t)$$
- まず、\(h(\tau)\) が未知の場合、\(K_{inv}(\omega)\) を適切に決めることが難しい。また、\(H(\omega)\) が \(0\)、または \(0\) に極めて近い値となる空間周波数 \(\omega\) では、逆フィルタ \(K_{inv}(\omega)\) が発散し、¬劣化画像に含まれるノイズ成分が増幅されてしまう。¬ (→実際には、ノイズの影響を考慮し、\(H(\omega)\) が \(0\) に近い時に発散しないフィルタを考える必要がある。)
- ¬ウィーナーフィルタ(Wiener filter)¬は、復元された入力 \(\hat{f}(t)\) と原入力 \(f(t)\) の間の復元誤差(平均二乗誤算)を最小にするようなフィルタを用いて復元を行う手法であり、このフィルタは以下で表される。
$$K_w(u,v) = \frac{1}{H(u,v)}\frac{\left|H(u,v)\right|^2}{\left|H(u,v)\right|^2 + \left|N(u,v)\right|^2 / \left|F(u,v)\right|^2}$$
- フィルタを \(K(\omega)\) とすると、平均二乗誤差 \(\mathrm{E}_{ave}\) は、
$$ \begin{aligned} \mathrm{E}_{ave} &= E\left[\left(X-\hat{X}\right)^2\right] = E\left[\left(X-K\left(XH+N\right)\right)^2\right]\\ \frac{\partial \mathrm{E}_{ave}}{\partial K} &= E\left[-2\left(XH + N\right)\left(X-K\left(XH+N\right)\right)\right] \\ &= -2\left(E\left[X^2\right]H - K\left(E\left[X^2\right]H^2 + E\left[N^2\right]\right)\right) = 0\quad\left(\because \text{$N$ is independent, and $E[N]=0$}\right)\\ \therefore K_w &= \frac{E\left[X^2\right]H}{E\left[X^2\right]H^2 + E\left[N^2\right]} = \frac{H}{H^2 + E\left[N^2\right]/E\left[X^2\right]}\\ \end{aligned} $$
後半:山崎先生
グレースケール画像を二値画像に変換する手法の一つである判別分析法(大津の閾値法)の概略を、数式を用いながら説明せよ。
- ユークリッド距離とマハラノビス距離の違いを説明せよ。
- マハラノビス距離の具体的な計算方法を数式で示せ。
- ハフ変換とは何か説明せよ。
- ハフ変換で直線を検出するアルゴリズムを述べよ。ただし計算機内で計算できるアルゴリズムとする。
- \(xy\) 平面上に \(y=\hat{a}x + \hat{b}\) なる直線があったとして、この直線を検出して \((\hat{a},\hat{b})\) を推定する際に、\(ab\) 平面を考えて、\(x,y\) 平面上の点 \((x_i,y_i)\) につき1つの直線を引き(\(b = -x_ia + y_i\))全直線の交わった座標が \((\hat{a},\hat{b})\) となる。
- 上で、
平行ステレオ法について考える。カメラ間の距離 \(b\) を大きくした時、\(b\) が小さい時と比べてどのような利害損失があるか、図や数式を用いて根拠と共に論ぜよ。